BRM430近畿(和歌山)300 遥かなる大台ケ原

masahikomifune22018-05-02



4月最後の日、和歌山スタートゴールのブルべ「BRM430和歌山(近畿)300 遥かなる大台ケ原」に出場しました。
和歌山スタートゴールのブルべは今回初めて。そして大台ケ原へ行くのも人生初。
初めて通るルートは楽しい。こうやってどんどんとSTRAVAヒートマップが染まっていくと楽しいけれど。

朝4時に和歌山マリーナシティをスタート。こんな早い時間に集まるのはなかなか準備が大変なはずなのにけっこうたくさんの参加者・・・

今回は神戸でブルべを開催している友人片山君と一緒に走る。スタート前に今年各地のブルべで一緒に走ることの多い山本君も参加していて一緒に走ることに。
じゃあ3人で行きますか、と。


まだ暗いうちにスタート。STRAVA月間走行距離にこだわって相当走ったから疲労で脚が重い。気持ちもだがまるで鉛のよう。最初は国道370号を東へ徐々に登っていく。最初のうちは10人ほど。もしくはそれ以上の人数だったのだが少し多いのでスピードアップ。するとあっという間に3人に。本当は5〜6人理想だったのだが。
残り280kmほどあるのに3人。オレは先頭にあまり出るつもりはなかったのに・・・まぁ片山君がゴールまで任せろ!的なコメントをスタート時にくれたので、彼に託そう。


和歌山は意外と何回も足を運んでいるのでなんとなく土地勘はある。
ブルベで、現役時代マトリックスの練習で・・・そんな感じなので知らない道だと思っていても走り出すと知っていたり。
紀ノ川沿いに出て五條そして吉野のコンビニへ。吉野のコンビニから大台ケ原往復で約100km。この間はほぼ補給不可。大台ケ原頂上で何か食べることはできるが。
リズムよく補給をしていかないと、吉野〜大台ケ原〜吉野は苦しそうだ。おまけに下山時には気温差で相当暑く感じるだろうし。


嗚呼、2日前も吉野に来たなぁ〜と(笑)どれだけ来てんだろ。
伯母峰トンネルまでの登りは何度走ってもきつい。旧道が存在していた頃から走っていて、今の道になってからはつづら折れで登っていくなどが新道になってほぼ直線的に。走りずらくなった基本的に地形を無視したような勾配の登りは好きではないので、大滝ダム下から伯母峰トンネルまでの区間は好きではない。登りのレースが速いわけじゃないが、嫌いではない。練習では一日に4000mアップなんていうのもまんざら嫌いでもない。それもどちらかというと急勾配で一気に終わる系の方が上りも下りも好きだ。


いよいよ大台ケ原へ。
標高差がさらに800mほどで20kmほど登っていく。直前に神戸ブルベ開催し事務仕事で睡眠不足か疲労気味の片山君が登りで苦しそう。彼のペースに合わせながら進んでいく。
最悪2時間ぐらいの登坂も覚悟していたが、1時間半弱。登りの平均時速15キロ強。余談だが岩出以降の信号ストップでのアベレージは時速20キロほど。
平坦で信号が多いのと、平均斜度4〜5%の大台ケ原と、それほど大きなスピード差はないという事実は興味深い。
頂上に向けて徐々に曇っていく。まぁ日焼けや疲労を考えると少しラッキーだ。気温も少し下がってきてくれオーバーヒートせずに済む。
頂上には10時20分到達。トイレに行って下山準備。
今回はレーサキャップで頭を冷やさず、そしてラファのブルべフライウェイトウィンドジャケットを着用。これは軽量でかなり使い勝手がいい。これからの季節でも十分ヘビーローテーションするだろう。
ここから約30kmの間ダウンヒル
頂上を目指す人たちを横目にテクニカルなダウンヒルをこなしていく。
国道169号まで戻ると薄手のウィンドジャケットなのにそれでも暑い。素早く脱いでポケットへ。


吉野のコンビニでは暑くてアイスクリーム。エネルギー補給と暑さ対策にはもってこい。明日リー的にはNGかもしれないが、なにせ12時間以上も自転車に乗り続ける。アスリート云々だけではない世界で走っている。
吉野から和歌山までは向かい風。ここで向かい風じゃなかったためしがない。3人で協力しながら前を目指す。
岩出のコンビニから残り50キロほど。ここからは信号祭り・・・
まるで信号操作されているのか?と思うほどに引っかかっていく。怒りとかもなく、ただただ苦笑。コース云々ではなく、これが日本の現状。信号がないと規律が保てられない。しかしその信号を守らない人も多い・・・


大台ケ原往復を入れてもアベレージがほぼ25キロだったのに、岩出以降で一気に平均時速低下。最終的に13時間05分でゴール。
よく登りだと平均時速が遅くなるので平坦の方がいいという人がいますが、信号の多い幹線道や町の中を走るぐらいならいっそアップダウンで信号のないほうが速く走れます。
ここでいう速いとは瞬間的なスピードではなく、平均したスピード、1時間でどれだけ進めるかということで、実際にスタートから復路の吉野のコンビニで200kmを8時間(アベレージ25キロほど)。なのにここからの100kmで5時間かかっています。休憩もそれほど大きくなかったので、如何に後半タイムを失っているのかわかってもらえるでしょう。
そして13時間05分でフィニッシュ。

ブルベとは何か そんな哲学チックなことを大台ケ原そして吉野の神々しい山々を駆け抜けながら考える。
今回は神戸のブルべを主催している片山君そして今年に入って一緒に走ることが多い山本君の3人で終始走りました。
ブルベはエントリー時点で「2人で一緒に走りましょう」という確約がない限りは、基本が一人で、目的や利害一致するのなら一緒に走るというスタイルです。
苦しくて牽いてもらう、ペースメークしてもらう。何かトラブルがあって待ってもらうのなら、先に行ってもらうことはあっても先には行かないというのがルールではないですが、そういうもんだろうと思っています。
彼らと一緒に走り、お互いを尊重しつつ協力。こちらは4月の走行距離にこだわり疲労が蓄積していたのでスタートから苦しい状態。片山君は「まかせてください!」と頼もしい心意気(でも実際一番ブレーキかけたのは彼だったのだが・・・www)登りでは調子も戻ってきたので彼らを待ちつつ彼らに合わせて。得意なパートではなるべく他の人の負担をなくすようにして協力。
ブルベは単独で走ることも意味があると思うけれどもちろん複数人で協力して走ることもレギュレーションには何も違反していないし本国(フランス)ではそれありきなスタイルでのレギュレーションだと解釈しています。

例え初めての人でも後ろについて走るということは「信頼」であり、レース時代でも敵だとしてもそこは「仲間」で「信頼」のある世界。それこそが自転車競技、まぁブルべも含めてですが魅力だと思っています。
なので一緒に走っていてミスコースしたとしても声をかけず放置とか、一緒にコンビニなど休憩してトイレや何かで停まっている間に放置とか、機材トラブルで放置とかは状況によりけりだけど出来ないな。
仮に一緒に走っていてアタックされるということは、そのあと一緒に走っても「仲間ではない」し、一緒に走っていてミスコースしたとして(先頭だとキューシート見損ねたりするけど、一緒に走っているから、って気持ちはあるよね)後ろの人は声掛けせずに曲がっていくということは、そういうことだと思います。

今回のメンバーは私生活まで知らないけれど、少なくとも一緒にブルべを走っていて「信頼」できる仲間だと感じているし、もし一緒に走っていてブレーキを起こされたとしても、そこは仲間として一緒にゴールを目指そうと思えました。
またどこかのブルベで一緒になるのが楽しみです。苦しい時にいろいろと近況報告したりして苦しさを乗り越えるのも楽しみの一つです。


過去には牽けないと言われてほとんど牽いてコンビニでも待って、最後のチェックポイントからアタックされたとか、機材トラブルで待ってあげたら、そのあとにアタックされたとか・・・嗚呼、待たなきゃよかったなと。自分の場合ブルべでは速いか遅いかではなく「信頼できるかできないか」の方が重要です。正直そういう前例のある人とは今後まっぴらごめんですね。


次のブルべはGW明けの岡山1000。苦しいブルべです。
今回は70時間ぐらいを目標に考えています。
今時分の中でブルべの一つのスタイルとしてファーストランにはこだわっていますが、昔のように600km以上でノンストップで走ることにこだわりは薄れてきています。
まぁ来年のPBPでは先頭ゴールを狙いたいので、いやがうえにもノンストップですが。それ以外は体のダメージを考えて少し自粛ですね。
実際寝ずに走り続けることの弊害は感じているつもりなので。


岡山のブルべでは1〜2時間ぐらいの仮眠を2〜3回取り、そしてコース近辺のダムカードも何枚かは収集できると、なんて思っています。
それでも基本はファーストラン。なので4月の走り込みで体を作ってきたつもりです。後半2週間は週1,100kmでしたから。
ゴールデンウィークはあまり走り込めませんが、気持ちのリフレッシュの週だと思って過ごしたいと思います。



朝4時にスタート。夜が明けるまではライトの光が闇を突き抜けていく・・・



R370。高度を上げつつ、そして明るくなっていく



朝4時の和歌山よりも夜明けの紀美野町はさらに気温が低く10℃以下。日中はきっと25℃を越えてくるので気温差には注意だ。
ちなみにスタート前、半袖半パンなので日焼け止めクリームを塗っておいた。



最初のフォトコントロール
5時40分


今回の装備
予備のモバイルバッテリーを持っていくためトップチューブにはドイターのバッグを装着



大滝ダムのダム湖を走る。この辺りは何度も訪れているルート



いよいよ大台ケ原へと登っていく。



頂上はそれなりに気温も低く、風を切ることで体温を奪われるので、ラファのブルべフライウェイトウィンドジャケットを着用。
反射ベストと同じように作りなので、そのまま上に羽織ってすぐ走れる。
こんなに薄いのに暖かいのが嬉しい。



市堀川を越えるループ橋を渡るともうすぐゴールだ。



なんだこのビップな会議室みたいなゴール認定会場は!!
だけど遅くゴールすると追い出されて(笑)外だったそうです。