ペース配分

masahikomifune22016-06-14

6月2日から6日にかけておこなった600kmx3の1,800kmライド、無事にフィニッシュすることができました。
レポートはまずジェイピースポーツグループさんで連載しているブログにてアップしていきますのでしばらくお待ちください。

距離が長くなると一番大事なのはペース配分。
よくブルべやサイクリングイベントでお会いすると、たぶん意外と?遅いので驚かれることがあります。
200mのゴールスプリント全力と600kmの全力は全く違います。当たり前だけど。
中には悪意があるのか?
「普段もっと飛ばしているんでしょ?もっとかっ飛ばしてみてくださいよ!」と後ろから声をかけられたことも。時速40キロで走ったら600kmブルべなんて16時間でOkだし(笑)
600kmで26時間だったら速いでしょ?でもアベレージ24キロぐらい。ということは、休憩をほとんどしないと言うことは、巡航は30キロまでがほとんどです。
下手すると、チェックポイントでがっつりと食べてツイートして休憩している人のほうが、結果的に速く走っているかもしれません。
そのあたりも踏まえてSTRAVAPOLARのデータを見てもらえればと思います。

ペース配分で距離が長いときに一番重要になってくるのは、間違いなくナイトランです。
人間である以上?夜は眠いです。そもそも夜を徹して走り続けるように作られていません。もちろんオレも眠いです。
ナイトランで、例えば美ヶ原からビーナスラインそして麦草峠と進んでいくと、およそ6時間以上で人に会うのはせいぜい白樺湖でちょろっとです。時間によるとそれすらありません。
鹿をはじめいろいろなキツネやタヌキなどの小動物、完全に夜は人間の支配下ではなく、獣たちの支配下。いつもそう感じます。
それゆえに夜が明けてくると自分たち人間にようやくフェーズが回ってきたというのを強く感じるし、逆に日が落ちたときは自分たちのフェーズが終わってしまった、耐えうる時間だということを強く感じます。

夜はスピードメーターを見て、日中と同じだけスピードを出そうとは思ってもいないし、そもそも出せません。
如何に走り続けるか。
休憩もしますが、長居は無用。ゆっくりでも進むということが大事なのだと感じます。
普段が30キロだとすると、ナイトランの時は25キロ以下が多いです。決して「かっ飛んで」はいないと思います(笑)
そのためには明るいライト、休憩の時に手際よく補給、眠さ対策・・・すべてを含めてがペース配分ということだと思います。


先日のSR600 FUJI ではキャットアイVOLT1600を使用しました。
間に走った東京600ではVOLT1200を使用したので、その違いを認識できました。
明るさがパワーアップした部分も感じましたが、それよりも光が散らばっていない、まっすぐ見たいところをより強く照らしているように感じました。
ハンドルに2個装着すると重さが少し気になりますが、真っ暗な獣の支配下を走り続けるには、VOLT1600は心強い味方ですね。今これ以外のモデルで走ろうという気にはなれません(笑)



ビーナスラインでは雲の中。
最大光量でないと全く何も見えない状態でした。
まるでライトサーベルのように前に突き抜ける光線を見ていると、勇気が湧いてきました。
絶対暗いライトでは力すら湧かず、こういう限界レベルでの走行は無理ですね。
(よい子、良いおじさんはマネしないでください)


最近はおいしいコーヒーをコンビニで飲めるのでうれしいです。
今から獣の支配下に突入するとき、なんだか妙にコーヒーの香りを余計に楽しんでいる、この香りが自分を守ってくれているような気になります。
ただ単にコーヒー好きなだけかもしれませんが(笑)



真夜中の麦草峠、何度訪れても体の内側から何かに捕まれたような恐怖感、そして鋭い切れそうな空気の緊張はなくなることはありません。
でも怖いなら行くなよ、って感じなんですが・・・