シクロクロス世界選手権  ヴァンアールトおめでとう

シクロクロス世界選手権は、終わってみればベルギーの強さを感じる大会でした。
ジュニアと女子カテゴリーで地元ベルギーは惨敗、そして初の機材ドーピングというスキャンダラスなニュースで非常うに重苦しかったベルギーでしたが、日曜日はアンダー23そしてエリートで優勝、いい形で締めくくりました。
そしてオランダの復活を感じる強さ、ジュニアと女子で金メダル、エリートでもレースをリードしたのはオランダでした。
エリートでは昨年の覇者でワールドカップでも4勝を挙げたファンデルポールが圧倒的勝利の予想を覆すヴァンアールトの素晴らしい勝利。
逃げるファンデルハールも素晴らしく、コーナーワークも完璧。しいて言えば後半の登りでやや加速が鈍かったこと、そしてピットに入ったことで背中を捕えられてしまいました。
それがなければ・・・と「たら」「れば」を感じます。そして悲しい出来事ですが逃げるファンデルハールに対して、ベルギー人らしき観客からビールのカップが放り投げられたりという、心ない人がいたことは放送を見ていて悲しかったです。
ベルギー国旗やオランダ国旗に身を包むサポーター、そしてベルギーのフランドルの旗、オランダのフリースランド州の旗など地域に誇りを持つ人たち。
ナショナリズムの争いは、世界選手権というアスリートの戦いということでは済まず、どこか戦争、戦場を思わせるような熱さを感じました。というか、自分が現役の頃を思い出しました。


ヴァンアールトは世界選手権前にスペインで、元世界チャンピオンでチームの監督であるニールス・アルベルトとともに世界選手権に向けた合宿を行っていたようです。
短い登りでの反復トレーニングなどをしたようですが、後半は明らかに登りで足が動いていました。
ワールドカップの総合優勝、世界選手権優勝、そして現在開催されているスーパープレステージシリーズとBポストバンクトロフィーシリーズでも総合リーダー。4タイトルすべてを手中に収める可能性も濃厚です。
前半こそ少し苦しそうにも写っていましたが、後半は何かが憑依したかのような鋭く素晴らしい走りでした。
勝つと言う事への執念、オーラで感じた選手は最近あまりいなかったような・・・恰好よかったです。


今回不調や不運でタイトルを失ったファンデルポールですが、やはりヴァンアールト同様に世界のトップライダーであることは変わりません。
是非残りレースでの発奮と、来シーズンのリベンジに期待です。


久しぶりの解説、久しぶりの生放送で上手く喋れなかったですが、実況の永田さんやプロデューサーの方たちに助けられつつ、無事に放送を終えました。
そしてたくさんのメッセージもいただきありがとうございました。


生放送までは控室で打ち合わせ。
あんなこんなの裏話も(@_@;)


生放送寸前
永田さんはギリギリまで準備しているのに、そんな中を写メなんかしていてすみません。