2014 BRM709北海道1200 04

masahikomifune22014-07-15



弟子屈からアップダウン・・・もうとっくにここからはアップダウンなくてイメージは平原を突き進むもんだと思い込んでいた。
そのタイミングでのアップダウン。完全に不意打ちだ。
アップダウンだからスピードが落ちているのだろうか。スピードを見ていると、徐々に巡航時のスピードは低下している。
風?雨?体力?
どれだろう
すべてかもしれない。
太陽を感じない。ひたすら灰色の世界の中で、まるで曇り空の下のプールに潜って、ぼんやりとした景色、周りの音もぼんやりと・・・意識はあるのに意識がない感じ。
まるでそんなシャキッとしないフワついた時間の中を、義務的にただただペダルをずっとずっと漕いでいる。


別海まではそれほどの距離はないはず。せいぜい70km?
屈斜路湖からだと2時間ほどか。
しかし実際は時間が進んでいる気がしない。


果てしなく伸びる道路
定期的に切れめの入った荒れた路面は、定期的に振動を体に与えてどのぐらいのストレスまで体や気持ちが耐えられるのかを試されているようだ。

暗いと思いつつもライトは要らないぐらいの明るさ
そりゃそうだ、まだ19時にもなっていないのだから
北に位置するから太陽の動きも遅い。昔住んでいたオランダが懐かしい。
オランダは緯度が高いため、21時頃ならまだ普通に練習できたなぁ・・・
そんなことを考えながら・・・
なにも考えず、前を向いてだけ走るには1200kmは長すぎる。
時折後ろを走る落合くんとも他愛もない話をしたり、これから先の工程の作戦(?)会議をしたり。
そうやって前に少しずつ進んでいく。
ちょっとずつ、ちょっとずつ・・・


別海町中西別。徐々にウェアを浸透していた雨が走行に支障をきたす。
明らかにスピードは低下している。
マッドガードを装着しているのでお尻や腰などを濡らすことはないからここまで快適に走ってこられたほうだが、しかし雨はそれなりに降っていてさらにスタートからここまで断続的に雨。
さすがにここまで雨だとウェアも体もかなりきつい。
どんなに高性能なバイク用レインウェアでも、24時間もの間ずっと着用して雨を防いで、ドライをキープさせる想定なんてできていない。
まずはこの状態のウェアをもう1枚羽織ることで守らなければ・・・
コンビニでカッパを購入しようとするも、どうもセイコーマートでは売っていないようだ。
別海のセブンイレブンまでは我慢。
ひとまず体が冷えすぎないようコーヒーとアップルパイを購入。


雨で路面の凸凹が見えず、何度か穴にはまったり隙間にタイヤを取られたりする。
日が暮れたのとほぼ同時ぐらい、さらに雨足は強くなっていく。
ようやく、そう、ようやく別海の町に入る。
美幌峠を下ってここまで、いったいどれだけの時間走り続けたのだろう。
道が単調すぎて逆に疲れた。


19時55分 別海のセブンイレブン到着。
別海のセブンイレブンで満を持してビニールガッパを購入し、そのまま上から羽織る。
首元には短いタオルを購入し首元から水が入らないようにする。
直接水が浸透しないだけで、多分ウェアは少し乾き始めるだろう。
濡れると体力は目に見えて低下していく。
これから納沙布岬を目指すが、体力の消耗度に対して予定よりも少し時間を要している。
ホットコーヒー、食事、補給食・・・
雨粒の大きさからまるで台風の中へと今から走っていく。