2014 BRM709北海道1200 03


富良野を過ぎて狩勝峠へ。
徐々に登っていく中、前に上保さんを発見。
上保さんとはフレッシュで一緒にチームとして走り、台風の九州1000では途中から一緒に走って励ましあった仲だ

追いついたときに上保さんを見るとかなり辛そうで、体力というよりも睡魔と闘っているようだ。
上保さんにいろいろと話しかけて、会話を諭すようにする。
眠い時は、何でもいいから喋るのが一番だ。
会話が成立しようがしなかろうが関係ない。
喋ることで脳は動くはずだ。
しばらくして上保さんからもう大丈夫だし先に行ってと言われ、自分のペースに戻す。
道道1117との分岐を越えて本格的な峠に入る。
そういえば2008年、最後のツールド北海道では帯広側から登り、下りきったここからトマム方面へと進んでいった
。確か区間5位だったか・・・はるか昔の記憶が霧の中で蘇る。


高度を上げるにつれて雲の中へ突入して霧で周りの景色は全く見えない。
標高は650mほど。西側からは標高差は250mほどしかない。しかし東側には500mほどの標高差。
それほど高くはないが濡れると体は一気に冷える。
ハートレートモニターを確認しつつ、体が汗ばまないよう、そして途中でハンガーノックにならないように、脂肪

燃焼で走れるLSD強度を守って走るようにする。

狩勝峠頂上
雨、霧・・・
下りのトンネル内で防寒対策をきちんとしてから下ろうと止まっていると後ろから来た上保さんが抜いていく。

下りきったところで再びパス。鹿追でパンとコーヒーを買っていると再度抜かれた。

完全に雨の中で周りの景色はほとんど見えない。
どこに高い山があるのか、どこに向かっているのか・・・
いつも地図を見て地形を通じて場所を把握しているので、闇夜であったり霧の中だと、自分の場所もあやしい。
道の駅ピア21しほろから足寄の間で上保さんをパス。
ここは向かい風で淡々と走っていたが、上保さんとは完全に離れてしまった。


PC3に指定されている足寄のコンビニに10日9時2分到着。
スタートしてから12時間、スタート前のタイムスケジュール通りだ。
あまりコンビニに止まっている自転車がない。その中に落合くん発見。
ん?もうはるか彼方、それこそ1時間ぐらいは先行していると思ったが・・・
あまりスピードが上がらないらしい。

ホットコーヒー
ピザまん
スポーツドリンク500ml
フェイスタオル
ゴム手袋
スニッカーズミニ 3個
はちみつのど飴

合計¥1,291

ここまでは雨足が弱いと判断し軍手で寒さ対策をしたが、ここからはゴム手袋を使用。
約15分滞在、出発のタイミングで上保さんが到着、そしてここからは落合くんが合流。


雨が降ったりやんだり。しかし時折太陽の光を感じたり。
レインウェアも脱いだり着たりと忙しい。
路面もウェットがドライになったり・・・
落合くんのバイクにはマッドガードが未装着なため、彼が前を走ると辛いので結局のところ200km近く、ドライ以外

は先頭を走っていた。


いろいろ喋りながら走っていると、R242から訓子府(くんねっぷ)に抜ける道道143を見落としUターン。
美国峠を越えると徐々に路面はドライになり、体に当たる空気が乾燥している。
すぐに落合くんに止まるように指示し、レインウェアを脱いでウェアーを乾かすようにする。
道道50から北見へのルートは、いつ以来だろうか追い風に。
雲の流れは低くて速く、まるで台風の方へ吸い込まれているようだ。
インナーウェアにまで乾燥した空気が当たるようにジッパーをほぼ全開。
シューズカバーも一度脱いで足元を乾かすようにする。


PC4、北見の自然休養村センターに12時48分到着
スタッフの方々や北見市の方にお迎えされての到着。
ここでもタイムスケジュールにほぼオンタイム、いや若干速いぐらいだ。
天候を考えれば少しだけ貯金は欲しい。そう考えれば願ってもないペースだ。

ブルベカードへのタイム記載は、まさか井出マヤさんが自ら書かせて欲しいと志願していただき、ブルベカードに

は井出さんのサインが。

ここで豚汁や白ごはんなどを食べる。
しっかりと食べなければ、1200kmという距離を走り続けることはできない。
補給食もポケットがパンパンになるぐらいに放り込んでからスタートする。
ドライコンディションで少し追い風気味。
網走川を渡り美幌峠へと向かう。

ここからは吹きおろしの向かい風。
そして空気は湿り気味で美幌峠の方を見ると、既に灰色の分厚い雲に覆われていて一目で「よろしくない」天気だ

ということが想像できる。

チェーン着脱場で止まり、ここで乾いたレインウェア、シューズカバー、グローブに雨用のレーサーキャップ・・


とにかくすべての装備を果てしない嵐に備えて準備する。


走り出して2km、さっそく雨が降り始め、頂上に近づくにつれて風が強まり嵐の世界へと入っていく。

屈斜路湖畔からは向かい風。
落合くんの後ろだとウェアも顔もビショビショになるので、ずっと先頭・・・つ、辛い。
進めば進むほど、風はきつく雨足が強くなる。
徐々に雨が上からではなく、斜めになってくる。

弟子屈のコンビニで小休止、午後4時45分。
さすがにこれだけの長時間を雨に打たれて向かい風だと体だけではなくすべての装備も限界が来ている。
レインウェアも雨が浸透しているしゴム手袋ですら中はビショビショだ。
ストップしたタイミングでカップラーメン、せめて体の方だけでもダメージを軽減しておきたい。
暖かいものを食べると体は正直に回復傾向へ。


PC2金山湖を出発
3時半、すでにライトの要らない状態だ


雨の狩勝峠



納沙布岬まではまだ125km。
このままのペースだとあと6時間弱、折り返しに着いたらウェアを脱いで乾かして数時間は寝てしまいたい。



まさか15分以上は差がついていた落合くんに足寄のPC3で追いつき、一緒に先を目指す。



美国峠の下り、天気は一気に回復。
このタイミングでレインウェアを脱いでインナーウェアまで乾かすようにする



PC4北見自然休養村では豚汁と白ごはん
そして夕張メロンも!!



ホッコリと癒される昼食だった



弟子屈のコンビニ急きょストップし、カップラーメン購入。
かなり体力と体温が低下しているのか、五臓六腑に染み渡る・・・