2014 BRM709北海道1200 02


振り返れば・・・
終わったときに振り返って、上手くいかなかったことをいろいろと、重箱の端をつつくことは簡単だ。
そんな時にはこうすればいいんだよ、とか
そんなこと、前もって準備しないとダメだよ、とか
でも始まる前にそれを予測して、そしてすべてに対応できるのか。
できることばかりじゃない。
今回のブルベでは、そんな当たり前のことを今まで以上にすごく感じた。


今回の北海道1200ブルベに参加していた参加者は、ある意味国内では「ツワモノ」と言って過言ではないメンバーが、ほぼオールスターで出場していた「夢の共演」だった。
彼らが、そして自分が、今までの経験と知力を振り絞って挑んだ北海道1200で、誰もが予想しなかった結末だったに違いない。


今回はブルベに合わせて入念に計画をしたつもりだ。
なんといっても今まで仕事で蓄積しておいた特典航空券そしてホテルの無料宿泊ポイントを、すべてここにあてがった(笑)
これによりスタートの2日前には札幌入り。
落ち着いて挑むことができた。
前日には札幌にて懇親会を開いていただき、無事に走れるようにとエールを送っていただいた。
何かいつもと違う歯車のひっかかりを感じなくもなかったが、基本的にはいつものブルベとなんら変わらない落ち着いた時間が過ぎていた。


9日の21時スタートに合わせて、札幌市内のホテルで準備。
さすがに夜スタートなので寝られるだけ、横になれるだけホテルでくつろぐようにし、17時過ぎにチェックアウト。
台風の影響で夕方から雨。会場までの自走も雨の影響を受けてしまったが、全身がずぶ濡れになるようなことはなく、スタートまでに雨は一度止み、スタートゴール地点のさとランド滞在中に体は乾いていた。
さとランドで振る舞われた軽食は、スタート前にお腹に入れるのにはちょうどいいボリュームだった。
知り合いたちと談笑したり、いろいろな人たちがスタート前に話しかけてきてくれたりし、スタート前の時間を楽しむことができた。


10分ごとのウェーブ形式でスタートしていく。
自分は最終の21時スタート。
先にスタートしていく友人たちを見送り準備。
夜スタートということでコーヒーを飲んだこともあったからか、スタート前に3回もトイレへ。
結局スタート後からPC1までにも4回もトイレ休憩をしている・・・さすがに飲み過ぎか


今回の作戦的には、12日の正午〜2時にゴール予定。トータル63〜65時間だ。
折り返しの納沙布岬までは仮眠などせずノンストップ走行で23時ごろ到着予定。
このペースならば体力的には余裕もあるはず。
そして約4時間ほど仮眠をして朝日を見てから復路へ。
復路の北見で4時間ほど仮眠し、金山湖とゴールまで100kmを切ったコンビニや道の駅などでも少し休憩を取り入れ、ゴールには12日の正午ごろにゴールし、12日のホテルにはチェックイン可能時間と同時にチェックインし、そのまま寝続ける予定だ(った)
とにかく体にダメージを残さずにこの北海道1200を無事に終えたい。
通過点としての目標としていたランドヌール10000の取得も確実に余裕をもって行いたい。


雨雲の切れ間、いや時折雨雲の下を走りながら、追い風に乗って好調な滑り出し。
ただ気を付けないと湿度が高く、過去に湿度の高いロングライド(1000km以上)で股ずれや体を蒸らしてしまい、ウェアが完全にびしょびしょでスタミナを切らしてしまったりということも経験している。
時折降ったりやんだり。その都度一緒に走っているパックに、マッドガードなし、もしくは中途半端な長さで後続には水がかかり、後ろを走っていると水しぶきで濡れてしまう。

1200km
濡れて走るには長すぎる。
前の参加者とは距離を開けて、水しぶきをかぶらないようにする。


とにかく前半の追い風は必要以上に上げすぎない、ハートレートモニターを見ながらコントロール
みんな思っている以上にはるかに速い。
追い風の影響もあるが、時速34キロ巡航はざら、35キロでも抜かれるほどだ。

途中道の駅つるぬまでトイレ休憩とホットコーヒータイム

R275を離れてR38までは歌志内を抜ける丘陵地。100mほどの丘を駆け抜ける。

芦別のPC1に辿り着くまでは我慢の走り。
30分前にスタートしたPBPも一緒に参加した岩佐君が、21時に一緒にスタートしトイレ中に抜かれた落合くんは10分は先行していますよ、との情報をくれた。
彼はきっと1200kmの最速を狙っているだろうし、こっちは前出のように今回タイムを狙う気はない。
しかし60kmで10分差、こりゃどこですれ違うことになるんだろ・・・
あとは自分が考えているこのペース配分が正しければ、前の連中はオーバーペースで想像よりも差が開かないかもしれない。
ブルベはレースではないものの、こういう架空の駆け引きも自分の中ではゲーム性を感じて楽しいところだ。
アップダウンは少なく、おまけに下りは単調。
そうなると向かい風区間の長い美幌峠のあとあたりから先行している人をパスし始めるのだろうか・・・


PC1には日付が変わって7月10日、0時50分到着。
「落合君、10分以上は先行していますよ」
今日は(も)別に彼と競争していないからwww
どうもいつも彼と競っていると思われているようだ・・・

ミネラルウォーター500ml
菓子パン
ブラックサンダー
スニッカーズ
ホットコーヒー
合計502円

いつも近畿や愛知、中部のブルベあたりで会う友人知人たちと一緒に写真を撮ったり喋ったりし、約10分でスタート。
ペースを上げすぎない、上げすぎない。
そのことを頭の中で唱えながらペダルを漕ぐ。

富良野のあたりではしっかりと降雨。
風も向かい風。否応が上にも体力レベルは下がっていく。
とにかくスピードを基準にするのではなく、体感的な強度をベースに走っていく。
富良野を過ぎたあたりで走行しているパックは先行する人を飲み込み巨大化。
そしてペースも高速安定傾向になりながら金山湖のPC2へ到着。
3時31分
164kmなので、ほぼ予定通り。
いや、少しだけ、ほんの少しだけど速いか。
風を考えたら15分ぐらい速いかも。
ここで
バナナ
ゼリー

を補給。
チェックを受けてすぐに走行開始。
3時半にして既に周りが見えるほど明るい。
とにかく天気予報的には好天するとは思えない。
とにかくなるべく早い時間に納沙布岬へ向けて進む方が好ましい。
金山湖畔を走り、南富良野の町へ。
ここからは狩勝峠を越えて帯広方面へと突き抜けていく。
狩勝峠の方を見ると・・・雨雲にすっぽりと覆われている。
どうやら
ここからが本番のようだ




ホテルで出番を待つバイク
リドレー・ヘリウムはトップモデルではないが、その硬すぎない乗り心地で長距離を快適に速く進むことができる。
そしてストレスフリーのカンパニョーロ・レコードEPS
長時間の走行で最も影響を受ける握力も、EPSなら全く問題ない



ブルベ仲間たちとスタート前に談笑。
落ち着いてスタートを迎える



約150台のバイクがスタートを待つ




準備をしているうちに西の空が一瞬明るくなる



いよいよスタート
一人ずつブルベカードにスタートのチェックを受けていく



今回ほどの雨だと、マッドガードの性能がはっきりと分かれた
SKSのレースブレードロングは、自分にも水しぶきがかからないが、後続にもかからない。
多くの人にどこのモデルかを聞かれるほど注目されていた。



PC2を出発し金山湖畔を進む
3時半を過ぎると、曇りだというのにライトなしでも走行可能だ。