登れど、登れど先は遠く 3

三次市広島県中国山地の中では一番栄えている印象。
特にここでは立ち寄らずそのまま通過していくと突然の雷雨。
道の駅「ゆめランド布野」で雨宿り的に休憩、しばらくここにいた方がよさそうと言う判断で、ここで食事にする。
こういう時の判断は難しい。
雨だからと停止してやりすごそうとして、その後の方が悪劣なコンディションになることもあるし、ちょっと待ったら雷やら豪雨やら(今回はまさにそうだった)ということもある。
何が正しいというのは言い切れない。が、空の雲の動きや明るさで判断できるときもある。
今回はそういう判断がうまくはまった。
食事をして「さぁ、行くか」というタイミングで雨は止んで、空から暗雲が消えて行ってくれた。


広島県から島根県には入るも、すぐに島根県邑南町から再び広島県に。北広島町から安芸太田町へ。
まったく土地勘のない地域。
アップダウンがとめどもなく続くイメージ。決して高い登りはないが、休まることがない。
150mから550mぐらいを延々とアップダウン。
そしてここからは三段峡
イメージ的にはダラダラと登って最後に一気に益田へと下るものだと思っていたら、830mほどある道戦峠から下っていくぞ!と意気込んでいたら中途半端に下ってそこからもアップダウン。特に道の駅「サンエイト美都」までのアップダウン(下り基調だから下りばっかりだと思っていたのに)では真っ暗で時折豪雨、そして雷。
不安であり心や体の余裕も少しずつ削がれていく。


益田へはなんとか14日23時半には到着。
天気は回復。ここからは何度も通ったことのあるR9。
緩いアップダウン。しかし交通量は今回のコース中最も多い可能性もあり(一応国道一桁の幹線なので)油断はできない。
時間が時間だけに油断すると睡魔に襲われかねない。

浜田からはR9をそれてR186へ。
R9の途中で落合くんが離れているが、彼のことだしどこかですぐ追いついてくるだろう。まずは淡々と自分のペース走るだけ。
江津に抜ける山間部を走っていると後方から落合くんがすごい勢いで合流。

ちょうど夜中の3時ごろ。途端に睡魔と低気圧の影響か気分も悪くなりスピードが安定しない。

R261の江の川沿いで後ろに離れて自分のペースでゆっくりと走る。途中で走りながら寝落ちしかけて「はっ」となった。
しばらくストレッチをしたりして睡魔を紛らわせる。あと少し頑張ればPC6川本。
この一番眠い時間帯を頑張れば、またなんとかなるだろう。

4時過ぎ、PC6川本に到着。
川がきれいだからかコンビニにはトビケラが群がり、とてもじゃないが食事などできる状態じゃない。
少し離れた真っ暗な場所で、ライトを照らしてかなり早い朝食。
少し頭痛もあるからか食べていても時折吐き気がする。
長居をしても仕方がない。雨は降ったりやんだり。このコンビニで簡易のビニールカッパを購入し雨をしのぐようにする。
ここからは三瓶山。もし冷たい雨が降っているようなら、三瓶山の下りで体調が急変することすら十分起こり得る。
たった500円弱でたいした性能はないが、雨風は十分しのげるし不必要になれば捨ててしまえばいい。
そしてタオルも購入。
濡れた体は体力を奪われる。
タオルで体を拭いてリフレッシュ。

三瓶山へのアプローチもしばらく調子が悪く、ゆっくりと走る。
登りに入ってからハートレートが高くならないように調整、頂上までの急勾配をゆっくりと登っていく。
調子良ければ39Tx23Tもしくは25Tで事足りそうだが、この日は27Tで頂上を目指す。


標高で言うとそれほど高くないしきつくないはずなのだが、登ってみると意外と厳しい。
三瓶山の周回コース、ここは高校の頃にインターハイで走った場所だがあまり記憶にない。
雲の中なのか単純に天気が悪いのか視界がほとんどなく、そして霧雨。
チェックポイントが近づくにつれて風はきつくなり、嵐になる。
ビニールカッパを購入してどうやら正解だったようだ。
気温も風もかなりのものだ。
総長ということもあり、とても夏とは思えない。

チェックポイントでは先行していた落合くんがいてビックリ。
またここからは2人で走り始める。
残りは270kmほど。
なんとか明るいうちになるべくゴールに近づきたいものだ。



三瓶山の上は朝から嵐
夏とは思えない気温にビックリ!
写真撮影も叩き付ける雨の中