ビッグサプライズではないだろうか?

知り得る限り、もっともサプライズな勝ち方でカンチェラーラが勝利して幕を閉じた第111回のパリ〜ルーベ、個人的にはそう感じられた。


カンチェラーラはご存知の通りE-3に勝利して翌週のフランドルにも勝利、そしてこのパリ〜ルーベでは絶対優勝候補としてレースに参加。
過去にこのレースに2勝しているので、何を今さらサプライズ?という感がないわけではないが、後半に差し掛かるときには既にチームメートを失い、他のライバルたちはカンチェラーラのみを封じ込めるような動き。
先頭グループが割れてしまったとき、先行するチームの選手がカンチェラーラの追走に協力はもちろんせず、チームカーとコミュニケーションをとる際チームカーをずっと持っていたので、現地回線ではずっと審判がレディオシャックのチームカーに警告を発していた。
これはこの先ペナルティもしくは「失格」を意味するので、もし本当に余裕があってあの位置にいるとすれば、何もそんなリスクを負った芝居を打つとは思えない。
一体この窮地に立たされたポイントからゴールまでの区間、何があったのだろうか


どちらかというと、ステージレースなどで勝負から脱落した選手が登りで力尽きてチームカーとコミュニケーションをとる「フリ」をしてチームカーにしがみついたり、ボトルを頻繁に受け取って楽をしながら走るということはある。
審判としても勝負にまったく関わらない、死んだものに攻撃をしないというのが騎士道、ロードレースの暗黙のルールと言うものだろう。

余談だが、知り合いのプロ選手であまりにも苦しすぎてグルッペット集団のさらに後方で完走するためにチームカーに頻繁にボトルをもらいにいった結果、チームカーのボトルが底をつき、選手からボトルを監督に渡して引っ張ってもらってクラッシックを完走したって話もあったが、その時も審判が見て見ぬふり、呆れて失笑だったらしい。
それはあくまでも勝負に絡まない選手の話。

そしてカンチェラーラと共に勝機を失う代わりにチームメートに託す立場になったものたちは、ひたすらカンチェラーラについていくのみ。

しかし次の瞬間、独走で先頭グループに合流。
ん?死んだんじゃなかったのか?
先頭グループも視聴者も皆同じことを考えたに違いない。
もちろん実況のサッシャや一緒に解説していた栗村くんも同じ考えだったと思う。
番組終了後、しばらくは興奮状態でその話題で盛り上がったからね。


一体何が起こったのかまったくもってわからないけれど、勝利者インタビューのコメント部分や映像だけで勝手に想像して組み立てていくとすれば

  • 全員がカンチェラーラ包囲網的なレースを行い、誰もレースに勝利するという純粋な組み立ててでなく、精神的に追い込まれていった結果、平常心を失ってしまった。
  • チームカーが並走しデモル監督がカンチェラーラを説得し平常心を取り戻し、やる気を取り戻した。
  • 追走グループから単独で追走し追いついた結果、もう誰にも止められないほどのアドレナリン!
  • ヴァンマルケは石畳で苦しんでいたカンチェラーラを知っていたので躊躇なく先頭交代

しかしビッグクラッシックの240kmと言う距離のラスト1時間で勝負するには経験が乏しく、ラスト20kmでは明らかに体力のキャパシティは底をついていた

しかしカンチェラーラもよほど余裕がなかったのか左に振る際に道の端に一気に振っていなかったので気配を消すには至らなかった。
もっと言えば先に先頭で左に振っておき、ヴァンマルケが左側を走行するように仕向けて右側へアタックするべきだった
(あの位置は日陰が右へ伸びていたので右へ振る方が視覚的防御力を失わせることが出来た)

お互いに足に余裕がないことを考えれば先行よりも番手が有利
しかし最終コーナーでスピードに乗せた状態でややアウトに振るならば、刺されない可能性も十分ある
(あくまでも過去のデータ)
要はどこで先行するのか
カンチェラーラはデータ通り、基本に忠実な走りをした
それに対してヴァンマルケは先行した際、バックストレートでの駆け引き、そして最終コーナーに入ったときのライン取りと言い、冷静さを失った、単調な攻撃、経験豊かな選手と対するにはあまりにも幅のない攻撃でカンチェラーラの予想範囲内の攻撃だった。

という、あくまでもオレの予想(妄想)と個人的見解な解析である。


ただ一つ言えることはラスト30kmでもっとも強かったのは間違いなくカンチェラーラであり、チームメートが崩壊し窮地に陥って冷静さをうしなったのもカンチェラーラである。
だからこそ見ている側としては、いったい何が起こったのか理解不可能
カンチェラーラのみが真相を知る、ということだろうか


2位になったヴァンマルケ、そして3位になったテルプストラ、観客を引っかかってしまったヴァンデンベルフやスティバールなど、今後につながるキーワードがいっぱい出てきたレースだったが、カンチェラーラの強さがすべてを色褪せてしまった(笑)


しかし今シーズンのロードレース解説1回目のパリ〜ルーベは本当に激しかった。
今回は日本を爆弾低気圧が覆い、週末出場予定だったブルベは延期、そして日曜に福井県鯖江市での走行会も中止となり、講習会に変更。
午後に東京へ移動するのに、当初予定していた飛行機が風の影響で飛ぶかわからず、抑えで鉄道ルートを検索していたら、なんと特急は運休し新幹線も停電で止まってしまったり・・・
小松空港からの便も羽田からの飛行機が少し遅れていたものの飛ぶ予定。
ちなみに成田便は欠航となっていた。
ホント今回は朝から既にオレの北の地獄が始まっていたからね(笑)



午前中は福井県鯖江市の白崎サイクルさんにて走行会。
あいにくの雨で走行会は中止になったけれど、その代りに講習会に変更。
天気に関係なく、たくさんの方が来てくれました。
詳しくは〈こちら〉
講習会後、そのまま小松空港から羽田へ
爆弾低気圧の影響で特急は運休になったり大変
飛行機も心配はしたけれど無事にフライト
しかし小松空港、この日の気温は8℃!
寒かったよ



低気圧雲を抜けると、そこは青空
この分厚い雲の下はまだまだ雨なんだろうね



風の影響なのか、名古屋東部上空を飛行し、浜名湖、そして御前崎、伊豆利島、そして房総半島へ入って幕張、ディズニーランド。
そして羽田空港へ着陸
後半は天気も回復していて眼下に広がる景色を楽しめた。
ちなみに羽田空港の気温23℃・・・



今回の収録はサッシャと栗村くんのゴールデンコンビ!!
なんかオレがいない方がスムーズで楽しかったんじゃないのか?とちょっと恐縮でしたが(-_-;)
しかし治りようのない関西人ボケもきっちりと打ち合わせから対応してくれるこの2人、さすがでした(笑)
この日は広島カープ2勝目、マエケン今季初勝利に同林今季初アーチを祝してカープユニフォームで収録
なんでやねん!!
とツッコまれましたが・・・www
(それよりなんで栗村くん、マスクやねん!!)