ベルギーへ

ベルギー

本当は2週間ほど滞在を考えたけれど、橋川選手のブログでも知っている人も多いと思うけど、現行のベルギー車連のレギュレーションだとプロのナショナルレース(ケルメス)しか出られないのだが、そのプロのケルメスは滞在中に行われない。
レース活動をするということではベルギーに行く理由がなくなってしまった。
でもやはり9年にわたって住み慣れた地だし、知り合いもたくさんいる。
やはりこのままベルギーに入らずして帰るわけには行かない。
ということでベルギーに2泊3日の短期だけどやってきた。
ヘーレンフェーンから高速でおよそ4時間弱。
オランダの中心に位置するウトレヒトからベルギー国境に近いブレーダまではお決まりの渋滞。
ベルギーに入ってもオランダからフランスへと抜けるトラックが延々と走行レーンを塞いで時折追い越し車線を走行するので、結局アントワープまではスピードが上がらない。
アントワープからは懐かしさからか早く着きたい、って休憩もそこそこ、一気に西フランダース州へと辿り着く。

今回はクールネ〜ブリュッセル〜クールネのスタート・ゴール地点のクールネにホテルを取る。
クールネの隣町ハーレルベーケに長く滞在していながら、今回のホテルの情報は全然知らなかった。
だいたいクールネの町じたい何もない。ランドバウクレジット銀行があって、当時チーム員は口座をランドバウクレジット銀行で作る必要があり、一番家から近かったクールネの支店で作り、給料が振り込まれたら出金に行っていたぐらいか・・・

今日はGent-Wevelgemのスタート地点が近いから見に行ったけれど、自分が走る以外でレースに行ったのは初めてかも。
なんか戸惑うことばかり。
まずはプレスカード等がないと入れない!!あそこは関係者しか入れなかったのか・・・知らなかった。
自分がゼッケンつけていたときは、自由に出入りできたもんね。
選手が隔離されている駐車場からスタート地点まで移動していたら、あまりの人の多さに歩けないほど。おかげでスタートを見損ねた。
ヨーロッパでプロ選手だったときは、道は必ず空けてくれる。前に進めないなんてことはありえなかったから。
そんな感じで完全に選手じゃないと大変だ!ってちょっとプレス関係者の人の気持もわかりつつホテルへ戻る。
昼食後には懐かしのフランダースアルデンヌ丘陵地帯へ。
何処に練習に行こうかと考えたけれど、悩むことはほとんど無かった。
アウデクワーレモント〜パーテルベルグ〜コッペンベルグ
そう、フランドルの後半へと差し掛かる、地獄への入り口。
チュミルが現役時代、このコンビネーションが一番きついとコメントしていた。
何度このルートで走ったことか。多分目隠ししても大丈夫。
もうこのルートを「選手」として走るのも今日が最後だろう。そう思うとコッペンベルグはちょっと遠いしやめとこうかなぁ〜と思ったけれど、やっぱあとで後悔したくないし登ってきちゃった。
94年、妻と一緒に車で行って、写真撮ったなぁ〜〜
そしてコッペンベルグを下ったところの町オーデナールデに入ってすぐのガソリンスタンドで、ドリンク補給をしたのは当時と同じパターン。
ここではパンやタルトも買うことのできるガソリンスタンドだったので、何度も利用した・・・これも買い納めだ。
ハーレルベーケ方面へは、当時の裏道を記憶を辿りながら走る・・・
間違わずに走れた。
「こんな曲がってばかりの練習コース、覚えられんし、いったいどうやって探すの?」と地元のチームメートですら呆れていた。
だから思い出せるか微妙だったけれど大丈夫。
でもハッと気がついたら、ホテルへの道じゃなく自分の(元の)家へ向かっていて、思わず一人で笑ってしまった。いったい俺、何処に行くのよ?って。

明日はチェックアウトが昼近くでもOKなので、最後に1時間強の「イージーライド」コースを走りに行くか。
これが多分選手としてベルギーの走り収め。
イージーコースだけど「気合い」入れまくって走ってきます!!
きっと次にベルギーに来ることがあるとすれば、エディ・メルクス並みに大きく「成長」して、カフェではビールを補給して・・・選手じゃないからそういうのもOKだよね。

まだ帰国まで2週間ほどあるけれど、今回の遠征に協力してくれたすべての皆さん、そしてチーム、スポンサー、両親、子供、妻・・・
そしてベルギーにも感謝
ありがとう!


コッペンベルグ
昔はこんなにキレイじゃなくて、道幅もあと1mぐらい狭かったし、路面の傷みようは半端なく、ウェットだと確実に「徒歩」だった。ちなみに当時と同じく41Tx23Tでクリアー。あとネタとして面白いことがあるが、こちらはサポーターズの方へのお楽しみ・・・


フランダースアルデンヌ丘陵地帯。
ここを走っていると、観客のざわめき、拳に握り締めて熱く応援してくるフランドリアンの雄たけびが今でも頭に響き渡る。
油断していると今にも後ろから集団がやってきそう・・・


エストロ時代のチームメート、ナイジェル・ペリー(イギリス)と。
多分一番ベルギー時代に仲がよかった。
奥さんはベルギー人。家にもよく遊びに行ったものだ。
今回も驚かせてやろうと突撃。


コルトレイクに住んでいたときのアパート
すっかりリフォームしちゃって当時のくたびれきった外観が何処にもなくて驚いた。
94年〜98年まで日本で言うところの3階に住んでいたが、当時飼っていた猫が手すりから滑って落ちて、下から聞き覚えのある猫の声が・・・ってことがあったなぁ〜〜と、思い出してしまった。