don’t forget

生まれてすぐの子供は、お母さんのお腹の中での出来事が記憶にあるらしい。だから真っ暗にすると不安になる子が多いのか。
お母さんから出てくるときのことが記憶に残っているのは3歳ぐらいまで。その後徐々に忘れていくんだそうだ。
人間忘れると言うことはいけないようで大事なこと。いつまでも嫌なことをすべて記憶していたり、憎しみだけを記憶してで生きていたら、さぞかしつまらん人生だろう。
月日が経つと嫌な思い出よりも良かった思い出がどんどん大きな比重を占めていく。それでいいんだと思う。所詮1世紀前後しか生きられないちんけな生命体、死んだら首相も乞食もみんな灰。

俺は天才だ。
忘れさせたらハンパじゃない。自分の大好きなレースのことはなかなか忘れないけど、嫌なことは割と簡単に記憶からも抹消されているように思う。そう、俺は忘れることの天才なようだ。
もう小学校の頃には天才の域に達していたようで、しょっちゅう忘れ物をしては家に取りに帰らされていた。懲りずにしょっちゅう。

高校のインターハイでは、トラック競技には興味なくて、ピストバイクをインターハイ会場に忘れてくるし、初めて出場したツール･ド･北海道では、アップのための長袖ジャージをスタート地点に忘れてきたり･･･スロバキアでのシクロクロス世界戦に出場すべくビザをベルギーで取得しなきゃいけないのに、ベルギーに着いたときパスポートをバゲッジクレームのデスクに置き忘れ、危うくビザを取れずに世界選手権辞退の寸前に陥ったことも。

今日も昼にお世話になっているスクアドラさんのBBQパーティに呼ばれていたが、いざ走り出してみると場所がいまいち記憶にない･･･おかげで15キロ以上も山の中を彷徨っていた。
昨日はハワイからの飛行機の中に荷物を忘れてくるし･･･電話したら無事だったんで良かったけれど。

今日のBBQ会場はTOJ奈良ステージ布目湖近く。家路は布目湖周回へ。
それが一番ラクチンだろうと思って。
でも走り出してみると意外ときついんだ。景色を見ていると「あ〜〜〜！！きちィ〜〜〜」って。それすら記憶すら抹消されているようで･･･だからまた出たいって思うのかな？？

家の近所の夕陽。
ハワイじゃなくても空は十分きれい。日本には日本のキレイさがある。これは忘れちゃいけないよね