カウントダウン

My favorite ”Johan”

俺は酉年生まれの年男、それももうすぐ終わろうとしている。
今年は本当に俺の年だったのか?年男って言っても厄年だったのかも知れない。
確かに今シーズンは香港での区間賞に始まり、リーダージャージにポイント賞ジャージ、そして熊野でも区間賞2つにポイント賞。そして丸岡でも優勝と普通に考えれば上出来、年男に相応しい年とも言えるだろう。
でも酉年らしく、一度も宙高く舞っていないんだよね。羽をバタバタさせて走ってきただけ。
北海道にジャパンカップ全日本選手権シクロクロス・・・シマノ鈴鹿に全日本実業団ロードと、9回二死満塁2-3からのボール球みたいなのがこんなにたくさんある。もうこりゃ厄年に間違いない。悪いことが先にあったら「貯金が返ってきた」って思えるけど、振り返ってみると「パチンコで大当たりしたけど、全部借金取りに吸い取られて、挙句に利子は足りなかった」みたいな感じだ(例えがヤクザっぽいな・・・)

あと8日で37歳。
選手として尊敬するヨハン・ミュセウ。

37歳でワールドカップ10勝目となるパリ〜ルーベに優勝し、そして11勝目のハンブルグはスプリントで制した。
一体彼はどうやって37歳で、そのモチベーションを維持できたのか?
39歳で走った最後のパリ〜ルーベ。最後にパンクして勝てるレースを失ってしまった。
平静を装っていたが、ベルギーのテレビでインタビューに淡々と答え、最後に
「ヨハン、あなたこそがチャンピオンだった」と言われた途端、こらえきれずに泣き出し、そのままチームバスに姿を消した。
その泣けるほどに追い込めた集中力、俺は来年も持ち続けて戦えるのだろうか・・・
ヨハンは狙ったレース以外は集団の中でどっしりと構え、勝負を静観していた。そして狙ったレースでは、ライオンと言われるだけあって威圧感があり、チームメートに守られながら、存在感だけで集団をコントロールしているようだった。
俺の知る限り、最後の「カンピオニシモ」だ。

あと数時間で厄年が終わろうとしている。
今日のステージも最終コーナーでいきなりトラックが突入。おかげでいい位置にいながら多分10位ぐらいに脱落・・・まさにありえない、「厄年」らしい終わり方だった。かかりも良かったし、勝てるチャンスは一番あったんだけど。

それではみなさん良いお年を!