ライダー世代

仮面ライダーV3と

何を隠そう俺は仮面ライダー世代
1号2号そしてV3には、きっと両親の次に人格形成に影響を受けてきたかも知れない(そりゃ大袈裟か)
ヨーロッパに行っている間はさすがに見ていなかったけれど、子供が「ライダー」な年齢に達したとき、気が付くと一緒に見て楽しんでいる。
近頃のライダーは知っている人には分かると思うけれど、ストーリーがホントに子供向き?ってほど難解で(前回はライダー同士が戦いだすんだから)子供に説明がつかなかった。
今回の「響鬼」はその点わかりやすいわな。
前にも書いたけれど大人なライダーの方が説得力もあるし「兄キィ」って感じがいい。あきらかに俺達の初代ライダー世代を狙っているように思うのだけれど。

今「響鬼」の中で弟子の話で盛り上がっている。
俺自身、基本的には弟子を取らない。
現在面倒を見ている若い連中も弟子と言うよりは「トレーニングメート」だ。ミヤタの若い連中も弟分ではなく「歳の若い同僚」だと言う感覚だ。

日曜日の番組中、主人公の響鬼威吹鬼(いぶき)から弟子をとらないことに、弟子を取って深く関わることが怖いんじゃないか?と問われ、窮してしまっていた・・・

実は俺にも弟子入りしたい!と言ってきた選手がいた。
もうはるか昔の88年。
オランダに2年間渡り、アマチュア1年目に叩きのめされて帰国したとき。
たまたま行きつけのショップに出入りしていた高校生が、俺に共感したそうだ。
そして彼は俺の家を住所を聞いて探し出し(当時は携帯電話もないし)、俺の家の前で土下座して
「弟子にしてください!」と、志願されてしまった。
とにかく熱心だった。テストがあろうが勉強せずに練習第一。なんか俺とおんなじなパターンだったが・・・

結局練習の面倒を見た。俺自身少ない収入だったが、なるべく一緒に練習に行って補食ぐらいは出してやっていた。
そして彼は俺が当時所属していた実業団チーム「スギノテクノ」に加入、大きな成績は残せなかったが、ともに日本全国を遠征し、ほとんど毎日一緒に練習した。気が付くと俺の考えていることを説明しなくとも、同じような考えになってきていたので、説明するということはほとんどなかった。ある意味「コピー」だった。

91年
彼自身成績低迷で迷いがあったとき(90年にオランダ遠征に連れて行ったが、そのときにコテンパンにやられたのが引き金だったかも知れない)
彼は徐々に自動車でのレースに惹かれていった。元々オートバイをはじめモータースポーツには興味があったようだ。
そしてある日の練習中。
宇治の平等院のあたりを走っていると、高校生が茶化すように「頑張れよぉ〜」と声をかけてきた。よくあることだ。
しかし弟子はそのままUターンして殴り飛ばした。
俺と口論し「なんでお前に殴る権利があるねん!声をかけたらアカンのか!お前は神かぁ!」の問いに
「俺は神です」みたいな事を言ってのけた。
多分口論の末に引けなくなり、(俺が)追い詰めたのかも知れない。しかしその瞬間俺は
「もうええ、帰れ。二度と現れるな」といって俺もその場を後にした。

彼は「走り屋」からサーキットに通い、いつの間にかかなりの成績を残していた。そして車のレースも辞め、結婚して子供もいるし、仕事も頑張っているそうだ。
あれから何度か連絡を取り、会ったりもしているし先日も急に声を聞きたくなり電話をした。
すると向こうはいつも俺の放送を見てくれていたりしていたそうだ。

あの一件以来、俺は弟子を取る事に逃げているのではないだろうか?
俺が弟子を取れるほどの人間か?というと100%「そうだ!」とは言えないが、いつかは俺の進んできた道を誰かにきっちりと伝えていく必要があると思う。
弟子を取って裏切られてもいいんじゃないか?弟子を育てると言うことで、実は自分も成長するんじゃないか?そういう思いが昨日のライダーを見ていた感じた。
しかし昨日は最後に威吹鬼の弟子「あきら」がついに変身したけど・・・う〜〜ん、興味あり!凄ぇ!!
(ミヤタ&チームマサヒコミフネドットコムの若手諸君、そろそろ君たちも変身じゃ!)

以前の日記には登場した写真だけど、リニューアル後ということで再アップです。

そろそろ俺も
変身ッ!