2014BRM614中部600 全部乗せ 02

masahikomifune22014-06-20



選手をしていた頃、膝の痛みなど体の故障とは無縁だった。
もちろん20年以上も選手をしていたのだから落車などで怪我もしてきた。
それでも運よく故障なく続けてこられたのだが、2010年のブルベで右膝の腸脛靭帯を痛めてしまい、それ以来痛みと共存している。
痛みが出ないときもあるし、違和感を感じる時もある。
そして場合によってはかばってしまうことで他の部位に痛みが生じることもある。
その痛みのきっかけとなったのが中部ブルベ600で通った野麦峠だった。
そういう意味で今回の野麦峠は自分の中での「戦い」でもあった。

美女街道を下って野麦峠を目指して走る。
しばらくは平坦区間、そして高根第3ダムを過ぎたあたりから本格的に登り始める。
狭くて暗いトンネル区間を抜けてK39いよいよ野麦峠だ。
約20km弱登り続ける難所。遠く乗鞍岳を見ながら登り始める。
今回のギヤは39Tx29T。かなり軽めの設定で、多少ペースが落ちてもケイデンスをあまり落とさないようにという考えだ。
最近はツールドフランスでもそうだが、平均すると自分が選手だった頃に比べてもケイデンスが高めのように感じられる。
きっと何かメリットがあるのだろう。

野麦峠は約6km登ったあとに約3km下る。ここは前座ともいうべき寺坂峠。はるか彼方に先行している鮫島落合組の影がちらほらと見えるものの、スピードが遅いだけで実際タイム差は縮まっている感じではない。
が、寺坂峠頂上が近づくにつれて1分差を切る。
下りに差し掛かって2人に追いつきそして追い抜く。

ここから野麦峠頂上までは、時折リズムの切り替わるような勾配はあるものの、比較的走りやすい峠だ。
緩斜面になっても無理にギヤを重くせず、スピードが上がらなくとも軽めのギヤで走るよう心掛ける。
頂上が近づくとさすが標高の高い峠、景色もいいし空気も爽やかで気持ちいい。
そして見覚えのある懐かしい頂上。
スタッフの方が待機してくださっており、写真撮影をして体が冷えぬようにウィンドブレーカーを着用して下山開始。


14時10分 野麦峠到着

  • 野麦峠のタイム1時間05分35秒(国道の分岐点から頂上まで)
  • 平均時速16.9km/h
  • 平均ケイデンス57回転/分


長い下りを経て波田赤松のPCへ。
15時20分。頂上から1時間20分近く下り基調で走り続けた。
頂上ではたぶん数分の差だった落合君も、PCではすぐ背後に迫っていたようで同時到着。

次の岡谷のPCまでは約50km。しかし峠を越えることを考えればすぐにつける感じではない。
軽く食べるもの、そしてドリンクの補給を行い、そしてスタッフさんと談笑をしてからスタート。

日本アルプスサラダ街道は、ミヤタ時代の合宿で何度か走ったことのあるルート。
車では比較的穏やかで気持ちいいルートも、250km以上走ってから来ると結構足に来る。
おまけに爆風・・・
無理にペースをあげず、マイペースで走っていく。
予定ではこのあたりで日暮れかも思っていただけに、気持ちいい。

塩尻から岡谷へと抜ける箇所でミスルート。
たぶんミスしているかなと思ったが・・・
岡谷へ抜けるのは比較的厳しい峠だった。
5kmほどの登り距離(実際は途中で下っている)で標高差が300m。
平均勾配で5〜6%だが下っていることを考えると、実際は8〜9%と言ったところか。
峠を越えて岡谷の町へ入るともうすぐ諏訪湖のPC。
諏訪湖から見える蓼科山、横岳、茶臼山、それに八ヶ岳・・・天気も良くて絶景だ。
中部ブルベの広瀬代表と談笑しながら食事をとる。
約6時間ぶりに広瀬代表と会ったのに、妙に懐かしい(笑)
話が盛り上がっている間に20分以上離された落合君との差は出発時には約50分に。
まぁここは特にタイムを狙うつもりないし、自分の定めたタイムと戦うつもりで。

自分の定めたタイムでは、ここではすっかり夜になっていた予定だから、正直すごく精神的に楽だ。
そしてここから茅野を経由し杖突峠を越えて伊那へと向かう。




乗鞍岳方面はまだ雪が残り白い
野麦峠の前座、寺坂峠は勾配は少しきつめの直登!結構うんざりする峠だ。
そして寺坂峠を下ると野麦峠へ。
こちらは勾配は少し緩くなり、割と気持ちよく登ることができる。



野麦峠頂上
前回の膝を痛めてしまった、戦いに敗れた感のあった野麦峠だったが、今回は無事何もなく制覇することができた。



諏訪湖
本当に素晴らしい景色で、思わず写真を撮りつつ見とれてしまった