拙者は侍じゃ!

masahikomifune22005-12-12

毎週月曜日は子守りに雑務、そして日没も早いしで練習する時間は皆無に等しい。
ようやくレーサーパンツ履いて練習に行こうと思うと既に夕暮れで、洗濯物を取りこんで雨戸を閉めて、ってしていると結局日暮れ・・・
今日は結局30分ローラーに乗っておしまいだった。

カズ(三浦)残念だったね〜〜
カズは俺の好きなスポーツ選手の一人。
俺の育った京都府城陽市にも住んでいたし、すごく親近感がある。
多分俺が中学のとき、何かの番組で「天才サッカー少年、ブラジルへ」というようなのを見た記憶がある。
単純に
凄ぇ〜〜〜!俺もあんな風になりてぇ〜〜
と思い、その都度カズの活躍を見るたびに、
お!彼は漢(おとこ)だ、侍だ!
と心の中で歓喜していた。
彼が旅立ってから、俺も自転車に乗り出し、俺も4年ほどして天才少年じゃなかったがオランダへと旅立った。
今でもストイックに頂点を目指し、彼の進む姿に俺自身共感するものがたくさんあるし、俺も頑張らなきゃな!って思う。

俺はみんなが考えているよりはるかに強い人間じゃない。
でも多くの人に力をもらい、今まで強く生きて、そして進んで来れたのだと思う。
昨日の全日本選手権も運が無かったとも言えるし、それは実力の一つかも知れない。まだまだ弱い証拠だ。
勝った人間は記録に残るが、強い人間は記憶にしか残らない。
記憶は人間が死んでしまえばお終いだ。
俺は記録に残る選手でいたいと思うし、やるからには年齢は関係なく、相手が誰であろうと勝ちたい。

99年。フランドル一周に出場した年だが、この時を境に俺自身は生まれ変わったと感じた。
相手は誰だろうと関係ない。負けると言う勝負でもとにかく立ち向かった。
いつしか相手も手こずるようになり、そして俺も徐々に認められるようになり始めた。
気が付くと、俺の周りには友人と呼べるプロ選手がいなかった。
それまではアジアから来た弱い人ぐらいだったのが、うかうかしていると自分の地位すら揺るがす選手になり、気が付くとチームメートからも「ジャップ」扱いだった。
でも俺は光栄だった。それが自分の目指していたもの、ヨーロッパ人になれた気がしたし、同時に俺は「」になったと思った。

(ミュセウらを相手に勝負し、最後は力尽きたが4位でゴールした99年のデッセルゲム)

いつしか日本に戻り、仲良しこよしで走っていたように思う。
多分俺の周りはそうじゃない。俺に勝つことがステータス、俺には何のステータスもなかった。
今日のカズの意気込みのインタビューを見ていて、俺はまだまだ修行が足りませんな、刀の錆びた侍じゃ誰も切れませんな、と自分で自分を見ていた。

今日から心入れ替えての2006年度。
来年はまだまだ若い37歳です!