2018.02.13 四国一周サイクリング01 いざ出発!


とさにっきを終えて徳島から松山へ移動中、案の定と言うか愛媛県からは吹雪。まさかの通行止めもあり得る。いや、これは「まさか」ではなく、「またか」なのだろうか。
桜の名所で知られる桜三里は真っ白の銀世界。これは四国じゃない。まるで雪国。明日からは大丈夫なのだろうか・・・


松山県庁の「愛媛県自転車新文化推進協会」の方たちと夕食へ。
今回、巷で話題となっている
四国一周サイクリング チャレンジ1,000kmプロジェクト(以下、四国1,000)
の走行で、何か一緒にできないだろうか、というところから今回のチャレンジに至った。
せっかくブルべで四国に渡っているし、それなら「ついでに」四国1,000をしてしまおうと。
この四国1,000、趣旨としては四国の魅力を感じてもらい、各地で美味しいものを、そして泊まってもらいというものだが、なにせ既に四国に渡ってきていて休みを長くとることはできない。
そう、実は時間的猶予が最初から3日間しかない。
そもそも四国1,000はタイムトライアルでもないし、そんなことを試す気もない。あくまでもこちらも四国1,000のプロモーションのお手伝いをしつつ、インスタグラムなどで魅力を発信しつつだが、ただそれに使える時間が3日間しかない。
そして何よりも、温かくなると既にエントリーされているたくさんの方が一斉に動き出す可能性が高い。できればそれまでに配信したいのだ。
使命として
安全にたくさんの情報発信
だ。


今回はレースレポートでもなんでもない。チャレンジ日13日の前日、12日に松山入りしたところから既に四国1,000は始まっている。

まず松山をスタート・ゴールするのが今回の一つのミッションなのだが、特にどちら回りでもいいそうだ。
一般的には海岸沿いを走る際の安全を考えて時計回りを推奨しているようだが、あえて逆回りの反時計回りでチャレンジ。
それは最終日に泊まる予定が徳島市あたりが都合よいなという最初の予定で、そこまでは走り続ける可能性を考えていたから。それだけだ。考えてみれば時計回りで四万十市あたりで宿という手もあったのだが・・・
単純に、ホテルに先に荷物を放り込み、その荷物を徳島の正部君にブルべの際に渡しておいてホテルに放り込んでもらった。その手間だけの問題(笑)
しかし実はこの完璧すぎるプランニングも四国の寒波に吹っ飛ばされるとは知らず・・・


松山は宿に事欠かない。
飛行機や本州から列車、そして車とアクセスも悪くない。当然ながら都会から行けば手ごろな大きなの地方都市、アクセスも抜群だしいろいろと整備されていて使いやすい・過ごしやすい町だ。
夕食後、明日の朝の準備を大急ぎで行っておく。
出発は8時予定。起床してホテルで食事をしてスタートゴール地点の県庁へ。今回は走行中に車を県庁に置かせてもらうことに。
結局朝の準備に少し時間を要し8時半にスタートしたのだが。まぁ1,000kmの距離を走ることで言えば「誤差」みたいなものだ。が、日暮れまでに30分快適に走れる時間を着ずってしまっているのだが。

今回の装備のテーマは
○昼夜問わず走る装備
この意味は、最初にも言った3日間の猶予で一周するため。
しかし、これは実は一般の人にも役立つと思っている。
暖かい!と思っていても天気なんて誰にも分らない。今回だってそうだ。予報を大まかに修正して走ったにもかかわらず、天気予報からは読み切れなかった天候がわんさかと。
そしてそういう読めないこと、想定外のことがあるということは、走力も削がれると言うこと。
その時に自分自身を守れる装備、少しでも快適を長く続けられる装備を準備するということ。
しかしなんでもかんでも持って走ると、走力は重さや容積で低下する。
安心とリスク
この相反するもののバランスを図りながら、今までの経験や経験者の話を参考にしながら各々の装備を考えなければいけない。
四国は若干当てはまらないかもしれないが、日本全国だいたいのところは足を地面につくたびにコンビはある(すみません、少し大げさか)
ということは、コンビニで購入可能なものは無理に持ち運ばなくても最大1時間も徒歩などでやり過ごせばコンビニを使えるということだ。
コンビニで買えるもので言えば水や食料、使い捨てカイロにタオル。ゴム手袋に軍手、カッパに眠気覚ましのガムにビニールテープやガムテープ・・・本当に最悪の場合は乾電池式のモバイルバッテリーなど。全部は無理でも次の大きな町までは走ることはできるだろう。
逆に入手するのが困難なものは必然的に持ち運ぶ必要がある。
買えなくはないが途中で履き替えたいソックス(やはりここは自転車用ソックスがいい)、チェーンオイルはじめ自転車用の工具はコンパクトだけど使い勝手のいいものは持参したい。
時々コンパクトな工具の中で、ボトルゲージや隙間のようなところのねじが緩んで回そうとしたら、コンパクトさが仇となって使えないなんてこともある。工具は可能ならちゃんと使えるのか一度ネジに合わせてみる方がいい。というか、そういうロングライドに行くときは、合うのを確認してから装備を選んで欲しい。


ロングライドの成功とは
それは半分以上が計画で決まると思っている。

  • おおよそ何時にどこに辿り着くのか
  • その計画に無理はないか
  • 最悪遅れていっても大丈夫なのか
  • その装備でその走行は可能なのか
  • 食事はどこで取るのか
  • 到着予想時間に食事をとることは可能なのか(営業時間)

そんなことを知っておくだけで、例えばきれいな景色に没頭してもいいのか、はたまたチラ見で走り続ける必要があるのか変わってくる。
特に今回の四国のような距離を、比較的長めのインターバルで進んでいく場合は「無理のない計画」よりも「やや無理があるけど」というレベルに入るはず。それゆえにあとから笑い話になる程度のリスクにしておかないと、取り返しのつかないことになりかねない。


ラファのサドルバッグの中身をチョイス。
このバッグは完全防水、と思いきや、とさにっき初日に実はタオルなど一部が湿っていた。
濡らしたくないものは極力ジップロックでこまめに。サドルバッグの場合はシートピラーに近いところに重いものを。でないとダンシングしたときに揺れて安全に走ることすらできないし、体力を大きくそがれる。
そして使う頻度の・可能性の高いものから取り出しやすく。
この辺りも経験であり、経験浅い人は経験豊富な人に教えてもらうのがいい。
但し、鵜呑みにするのは違うと思う。
100kmが冒険に感じる初心者と、夜通し500kmもの距離を雪駄で隣の町内に行く感覚の頭のおかしいオッサン(俺??)と一緒ではない可能性があるからだ。

現役時代、同じステージレースに行く選手間でもスーツケースの中身は異なっていた。
読書用の本を数冊入れているベルギー人チームメートや、何が何でもテレビゲームがしたいとゲームが入っていてホテルチェックイン後すぐにテレビの後ろに配線してゲームに没頭していたスウェーデン人のチームメート、蚊が気になるといって香取ベープを持ってきていたフランス人チームメート、いつもほぼ空っぽのスーツケースで来ていたベルギー人チームメート・・・人それぞれ同じ目的でも荷物は違っていたのを思い出した。


今回のチャレンジに使用するバイクは、今年新しくしたエディメルクスのムーラン69
昨年ブルべに使用していたモデルと同じだがカラーリングが違う。
黒とシルバーのシックなカラー。
そしてコンポはカンパニョーロ・レコードEPS
やはりだが長距離の時はEPSの方が負担が少ない。
ホイールは敢えての手組み。36Hのすでに廃盤になったレコードハブ。スポーク本数が増えることで、最悪スポーク切れが起きても大きく振れない。
ライトはキャットアイVOLT1700を2個にVOLT800を予備で。時間からするとちょうどすべて使い切りそうな感じだ。
そんな装備で愛媛県庁の人たちに見送られてネタを拾う1,000kmの旅が始まった。


四国一周にエントリーするとチャレンジパスとジャージが送られてくる。
これからの季節、このジャージを着ていればだれが見ても、お遍路さん感覚で理解してくれるし、もしかすると同じようにチャレンジしている人と交流が生まれてきていいのではないだろうか。
今回はさすがにこのジャージで走るには寒すぎた・・・



前日に出発の荷物最終チェック
サドルバッグに入れて走るもの
レインウェア、予備ライト、工具、貼るカイロ、メモ帳、モバイルバッテリー、予備GPS・・・
そしてタオルに歯磨きセット・・・



スタート時間の目安は、ホテルの朝食時間も考慮。
これから長距離を走るのに、しっかりとした朝食を摂らないのは考えられないし、ここは暖かいご飯に暖かい味噌汁は譲れない。



今回のスタート・ゴールは愛媛県
関係者に見送られてのスタート。ちょっと緊張した(笑)



さぁ、サイクルコンピューターの距離もゼロにリセット。
いざ、出発!!