2017BRM422中部300


3月の時点で既にSRをクリアーしてしまったものだから、気持ち的には何か解放されてしまってLELまでに何か刺激を与えておかないと気持ちのテンションは下がっていきそうな気持ち。
ということで仕事はそれなりに忙しい状態ではあるけれど、合間を縫って中部のブルべにエントリー。
BRM422中部300 
オダックスランドヌール中部さんのブルべは最近必ずサブタイトルが付くのですが、例えば今年だと
BRM311中部200 「北恵那」
BRM513中部400 「ろめん400」
BRM610中部600 「甲州上州征伐」
なぜこの422だけがサブタイトルがないのだろうか?
きっとあまりの獲得標高に、下手なタイトルを入れちゃうとそれだけでみんなビビッてしまってエントリーしてこないからだろうか?
獲得標高が4,500mほどあることを考えると不人気なブルべになっても驚かないのだが、今回はそれなりの人数が集まったようだ。やっぱサブタイトルなしで、距離だけ見てポチリほいほいだったのか(笑)
スタート/ゴールも江南市のすいとぴあ江南から変わり、駐車場やコンビニなど充実しているからだろうか?
しかし冷静に見ると気分が悪くなるような獲得標高。300kmで4,500m。常人だったらコースプロフィールを見た時点でお腹が痛くなったりすることだろう。
そう、すなわち私のような常人はコース見ただけで腹痛を患ったりするものである・・・
事実中盤からはなぜか腹痛が始まり、痛い!というほどではなく、ずっとドォ〜〜ン!とチクチクとした痛みがあり、トイレに行くか?と思うもののそのまま走行。
きっとそのままトイレに行かず走りきれたのは普段から切磋琢磨して鍛えた結果の「ふくつ(う)」の精神のたまものだな、こりゃ。


今回8時スタートと9時スタートのウェーブスタートで9時をチョイスした。
翌日にも仕事が控えていることを考えると8時でもよかったのだが、もっと譲れないのは今からハードなブルべをするのに朝食をきちんと摂れないことだ。
今回は瀬戸市内に宿泊。ちょっと変わったホテルだったが朝食はきちんとしていた。朝7時からの朝食をほぼオンタイムで食堂へ。ちゃんと食べて用意してチェックアウトが8時前でも会場には8時15分には会場入り。
どんな距離のブルべでも朝食をゆっくりと楽しむ、すべての準備を余裕をもっておこなう。これは譲りたくない。

スタート地点では久しぶりに広瀬代表はじめ中部ブルべスタッフのみんなと談笑。いつも思うが中部のスタッフさんとの会話は本当に楽しくて、ブルベどうのこうの以前に自転車好きとして、一人の社会人として友達になれるようなストレスのない、気持ちいい時間を過ごせるのがいい。
9時ちょうどにスタート。
スタート直後に上り始める雨宮峠は身体のリズムも作れていないので正直かなりきつい。体力的な面ではフレッシュなので余裕はあるが、それだけに「空回り」で登ってしまうし、グリコーゲンを最大限に燃やして効率の悪い走り方をすれば、確実に最初の2時間でチ〜〜ン!売り切れごめん、残り時間が惰性と言う、ロングライドで一番やってはいけない走り方となってしまう。


しかし難しいのは、ペースを上げずにゆっくりと走るのが正しいかと言うとそうではない。遅いのがいいわけではない。遅すぎるのもダメだ。心拍計を見ればある程度は適正運動強度などはわかるのだが、要は経験的に最初の運動強度はどのぐらいで1時間を過ぎたあたりでどのぐらいで、この気温だとどのぐらいで、っていう、絶対に本には載らない強度・ペース配分、自分の能力を知り尽くして作り出すペースがもっとも重要なのだ。常に自分と対話することが大事なのである。

と、ここまでさんざんにうんちくを書きながらも、それでも作戦ミスというか自分の思い描いたペース配分に身体が付いてこない事例など数知れない。
それ故に走りながら自分自身を冷静に客観的に分析できる能力というのも「経験」そのものではないかと思っているし、それこそが何回走っても楽しめる要因かもしれない。


雨宮峠に入るまでは大きなパックで走っていたがさすがに遅い。単独で自分のペースで走り出すとすかさず一人が追従してきてすぐに追い抜かれる。
まぁまぁいいペースだなぁ〜と思いきや、勾配のきついところで踏んでペースアップ。さすがにこのペースは今の自分では持たないし、スタート後最初の1時間のリズムができていないところでのこのペースは身体がびっくりして効率よく踏み切れないので後退する。
頂上で約30秒差。そして登り返しを終えて20秒差。そして小渡川方面へと舵を取るころには合流し2人で走る。雨沢峠は速かったが、登り切ってからはそれほどペースは速くない、ということだ。
国道153号は稲武までダラダラとした登りが繰り返されるアップダウンコース。交通量もそれなりにあるし気を付けないといけない。ここの登りでペース上げられるときついが、逆にここでペースを作ってもらえると後半に温存できる、と期待していたらどんどん後退されていく。前半のペースが速かったのか、はたまた意図的に落としているのか・・・もしペース配分ミスだとしたら、最初の雨宮峠でリズムが潰れてしまっていたのだろう。

この辺りからは1時間前に先行している8時スタート組をパスし始める。
瀬戸からは登り基調と言っていいコースプロフィールで設楽を目指し、長篠を経て静岡県へ。
新東名を車で走っていても、いなさ付近で「いつもここで苦しんでるんだよねぇ」と見入ってしまう。久々に走っても車で見慣れているからか妙にホーム感を感じている自分がいる。そうしていると下りきったところで左折するのだが、勢い余って直進。直進するとき道路看板で
「ん?県道68号は左折か!」と100mほど行き過ぎたところですぐに気づく。

余談だがポラールV650にルートラボデータを入力したが、ちゃんとデータをダウンロードできていなかったのか50kmも走るとナビが機能していない。
まぁ普段からキューシートと自分の地図暗記でだいたい走れるからここからはいつもの自分の能力での走行に切り替える。いつまでたってもデジタル人間にはなれない・・・


なんだかんだでノーマークな急こう配やアップダウンがここから折り返しに向けて続く。さすがはお茶処静岡県。自分の地元である京都府南部の山城地方も同じような地形だ。懐かしい!という気持ちよりも正直「勘弁してほしい」というのが本音だ。それでも普段からそういうコースプロフィールでさんざん走ってきたからそれほど精神的には追い込まれない。むしろ長篠を終えてから設楽経由で稲武へと向かうルートや、小渡川から雨宮峠までの登りの方が堪える。オレが大臣になったら猿投山付近の道はすべて廃道にしてトンネルで名古屋へと直結したい・・・


折り返し手前約15kmで8時組の先頭?に合流。コンビニで少しだけ談笑し再びここから単独走。日が暮れるまでの風のきつい間に少しでも前に進みたい。
追い風の恩恵があるならば最高だし、向かい風としてもナイトランよりもましだ。ここまで向かい風区間はボーナストリップよろしくな楽ちんライド。向かい風でも太陽の下で走るのはナイトランよりは走りやすい。きついというだけで危険ではない。

長篠から設楽へのルートは徐々に登りが険しくなり、ペースが落ちていくのは必然。ここまでアベレージ25キロペースに対して約30分の貯金を作っていたが、設楽を過ぎたあたりでどれぐらい低下するのか・・・

往路の時点で、スムーズにいけばR257の名倉のあたりでナイトランになるのでは?という予測は、タイムテーブル通りの進行で名倉から稲武へと下るあたりでライト点灯となる。
貯金はほぼなし。但しここは標高が最高地点あたりなので下り基調と言える。あくまでも全体が下り基調というだけで、実際は何度か登る必要はあるのだが・・・

R153に入ると交通量が多いわりに街灯もなく曲がりくねった下り基調のルート。調子に乗って下っていると取り返しのつかないことになる。あくまでも自分の安全な許容範囲内でダウンヒル。R153をそれて県道344号、予測はしていたが野生動物が突然飛び出してくる。
タヌキか?デカっ!!
一瞬でタヌキということは理解できたが、このあたりのタヌキのヌシか??それともタヌキみたいなクマかイノシシなのか??
仮に巨大なタヌキだとしてもタヌキ顔したクマだろうと、その先はどうでもいいのでこの先はイノシシみたいなタヌキが出ようが、タヌキみたいなクマが出ようが、当たらないように走り続けるだけだ。

藤岡飯野町から石畳町を経て雨沢峠までの登り区間は、後半素直に下り基調です!と言い切れない理由の一つと言える区間だ。10%ほどの坂があとだしじゃんけんのごとく、次から次へと飛び出してくる。正確には往路で知っているので知らないわけではないのだが・・・
それまでの貯金はことごとく借金に。あとはどれだけ(12時間から)こぼれるのか・・・
雨沢峠の下りもナイトランだと路面状況もわかりづらいしスピードを出して帳尻を合わせられるようなルートではない。
なによりコースは微妙に300kmを超えている。

12時間05分でゴール。平均時速で言うと25キロはかろうじてキープした。
三河高原の険しいルートで25キロキープなら、まだまだそれなりには走れるかな。気持ち的にはいい状態でこの300kmブルべを終えることができた。
しかし久々の中部ブルべの登り三昧ルートを走ると、自分がなまっていることがよくわかる。きっと3年前の自分だったらこのルートで11時間40分あたりではゴールしていただろう。
来月には岡山主催のSR600四国山脈へ。この登り三昧な感覚をうまくそこで活かしていきたい。

いよいよスタート。
中部ブルべらしく?標高自体は高くないものの、それでもアップダウンが連続する登りコース。
ホント「おのぼりさん」ですわwww



名倉付近はまだ桜が見ごろ。昼間は観光客が多かったが夕方には誰もいない・・・


日が暮れていきナイトランのタイミングが訪れる。
都会とは違い、ライトの明るさだけが頼り。



後半に入るところで失速したのは、体力不足とエネルギー枯渇?が原因か。