2016BRM227近畿300松坂

2月末の週末ブルベウィーク、個人的にはベルギーの春のクラシックオープニングウィークみたいで、勝手に同じようなものだと妄想しています。
(オムロープ・ヘットニュースブラット:以前のヘットフォルクとクールネ〜ブリュッセル〜クールネ:以下KBK)

楽しいからやっているんだけど、きつくて辛かった。で、それがなんだか楽しいっていう・・・

BRM227近畿300は松阪スタートゴールの現役時代に慣れ親しんだ熊野、風伝峠、千枚田、瀞峡へ。
たいした峠じゃないのに尾鷲から熊野へと抜ける矢ノ川峠などは、勾配と距離以上になかなかの難所だ。

BRM228名古屋200は、前日より100?も短いイージーなブルベ、と思いきや、八百津のアップダウンに始まり愛知県境に戻ってくるまで、いったいどんだけ登りゃゴールできるんだよ!と精神的にチクチクと来るコース(笑)
それにもまして、最初の60kmほど信号地獄、そして後半も豊田市街は信号と左折車に気を使うアーバンブルベ。

両方ともコースプロフィールだけを見ると「たいしたことない」ブルベ、やはりそこはシーズン初めにあるという、体がついてきていない辛さがあるのだろうか。



ベルギーのオープニングクラシックでも、トップチームは2月のGPマルセイユやエトワール・ド・ベッセージュ、地中海一周やルタ・デル・ソルなんかでカリカリのパリパリに仕上げてAV男優か松崎しげるか!!ってぐらいに日焼けして、スタートから息も上がらないほどコンディション上々なのに、こちらは血管が透けるほどに白く(ごめんなさい、見栄張ってます)病気ですか??ってぐらいにスタート前から緊張して息遣い荒く、1時間もしないうちに通過するアウデクワーレモントで
「チ〜〜ン」
そのスピードが出ていないたるや、道の横に鎮座する石仏のよう。
それがフラームスウィークやノーケレあたりになると着に絡み(ノーケレは結構得意で、25位の賞金圏内で何度もゴールしてるんですよ)春のクラシックが終盤になると自分でも驚くほど走れる時があったり。
だけどヘットフォルクとKBKはホントだめだった。

KBKでは一度逃げグループにフレデリック・ゲドン(過去パリ〜ルーベ優勝)と合流。テレビで逃げが映し出され、ベルギーのサポーターも皆大興奮だったようですが、それでも登りのたびに乳酸が身体の穴という穴からただれ出ているんじゃないか?というほどの苦しさ。
で、下りではどんだけリスク冒して攻めるんだよ!って攻めっぷりで再合流。
当時のTVコメンテーターのヘンドリック・ルダン(パリ〜ツール優勝、初代ジャパンカップ優勝)が思わず「行け!雅やん!!」ってニュアンスのフラマン語で叫んでしまったという・・・あの時は路面ウェットでコーナーの角にある家の壁に「あと3cmは寄れるやん」みたいな走り方。インチキなのにそこはインチではなく、おセンチなオレ様なので単位はセンチです・・・
で、結局乳酸が大爆発してアウデクワーレモントで突き抜けていって周回コースでDNF。まぁテレビに2時間ぐらい写っていたのでチーム的にはよかったんでしょうけど。ついでに町のカフェでもタダ酒おごってもらえたので。ただでは終わらないオレの昔話でした(笑)


って、ブルベの話でした・・・
そんなオープニングのきつさがあったので、思わずベルギーのオープニングクラシックウィークエンドを思い出してしまいます。
BRM227近畿のときはスタートが真っ暗なので、遠くにライトの集団が。
スピード差はそれほどないので(実はこっちも時速30キロ強)こりゃさっさと追いついた方が後から楽だ、とちょっとだけペースアップし合流。
10人弱かな、時速30キロ以上で巡航してもらえ、多分日本では初?列車に乗せてもらって走ることができました。
6年目にして初です。あわよくば、このまま300km牽いてもらえないだろうか・・・とも期待していたのですが、さすがにそれはなかった(笑)R42から逸れた瞬間になぜか集団は木端微塵。各々背伸びスピード(そりゃそうでしょ、あのペースで巡航=300kmをLSDで11時間ペースって、はっきり言って“アスリート”。普通のランドヌールだったら、あれだけで数時間後には内臓機能アウトですね)

その後は日本最速ランドヌールの落合くんと、前回の213近畿200でも登りのつどアタックされていたビアンキの方との3人に。正確には落合くんと2人だったけれど、登りでスゲェ勢いで追いつかれ、そのままカウンターアタックでした。
後ろを気にしながら走っているから、それはアタックでしょ。チラチラ後ろ見すぎだし。もしかしてグランフォンドの選手か何か??
で、登りのつどペースアップされながらも合流を繰り返し、3人旅。
3人だと特に会話もなくしんどいので、風伝峠の下りでマイペースダウンヒル。で1一人に。
差が空いたのを確認して
よっしゃ!!アタック!!!!
ではなく、千枚田撮影時間確保。
2人が逃すまい!!と言わんばかりのペースで迫ってくる中、まさかこちらが写真撮影しているとは思わなかったでしょう(笑)


千枚田から瀞峡への下りは、別にアタックはしていないけれどPC3では2分ほどの差。ただ、普通に下っただけなのに。
誰かがいて喋ることなくストレスなぐらいなら一人の方が楽なので、これ幸い、ここから単独でクルージング。
瀞峡に来るのは超久しぶり、そしてR42に出てからは大した登りでもないのにペースダウン。尾鷲からは予想外の向かい風で苦しめられプチハンガーノック
お決まりのオレのトンネル?「三船トンネル」で記念写真。そしてR42を逸れてからなぜかルートロスト。道は覚えていたつもりだけど、前を走る車が立て続けにY字路で横道へ。で、つられてそちらへ・・・ネコかオレは・・・
5分ほどロスして最後のPC、落合くんが一人で合流。
ここからは先頭を協力しあって牽くも、お互いにけっこう喋りっぱなし。まぁ彼と二人で走るときは毎回こんな感じ。困るのは、えせ関西人なので、笑いのツボ、ツッコみどころがむちゃくちゃなんだけど、本人は関西人やと思っているので・・・いつか面と向かって教えてあげたい・・・
目標としては11時間半ぐらいだったけれど、向かい風などで思ったほどペースが上がらず、最後は向かい風だけどペースアップして帳尻合わせし11時間26分でゴール。

やはりシーズン初300kmは厳しい。ヘットフォルク並みに厳しい。
だけどヘットフォルクみたいに、完走しても英雄扱いはされない・・・
そしてさっさと片づけをして、翌日の名古屋200に備えて移動開始。
洗濯もしたいし寝る時間も確保したいし・・・多分回復仕切らずに、何か放っておくと集中力がない状態でスタートしちゃうだろうって言うところはベルギーのオープニングウィークそのもの。

ホテルは今回三河安城の駅前。
洗濯して翌日の準備を軽くして、近くのファミレスで夕食。
睡眠時間は6時間確保。
ちょっと少ないけれど、しかしちゃんとベッドで爆睡できるのは睡眠の質を上げられるから大丈夫。
電気を消した途端の爆睡してました。



当日の朝に少しでもバタバタしないよう、走るウェアはすべてハンガーにかけておく、使うアイテムは床に見やすく並べておく。

スタートしてしばらくは真暗



1時間半ほど走り、ようやく明るくなってくる。



PC1のあと、しばらくは3人。
なんだかしんどい。まるでレースをしているかのようなピリピリ感・・・





朝日が海に反射してまぶしく、そして気持ちいい。
人間はやはり夜行性じゃない生き物、太陽に当たると途端に元気が出る。
毎回そう思っている。
やっぱり太陽は気持ちいい。


PC2のあと、R42から逸れるトンネル。地味にここは何回走ったかわからないぐらいに走っている。
ツールド熊野っていうサイクリングイベントで。熊野から自走で帰るとき。マトリックス時代の合宿やレースで。



風伝峠の後の千枚田を横に見ながらの峠
下りでは相当離れていたのに、登りでは鬼気迫るすごい勢いで迫ってくる落合くん(@_@;)
さすがブルベ界トップレベルのクライマーだ



丸山千枚田
レースではいい思い出ないけれど、景色は最高にいいし好きな場所。



頂上付近から見下ろすと、おもわずツールド熊野で何度も千切れた思い出が・・・
(-_-;)



復路の矢ノ川峠
R42に戻ってきて、3人ほどすれ違う。
ん?そのペースだと貯金ゼロ??
お互いに安全に頑張りましょう!!



お約束の三船トンネル。



11時間26分でゴール。